
新コスモス電機株式会社は、大阪市淀川区に本社を構える製造メーカーです。現在は東京証券取引所のスタンダード市場に上場しています(証券コード:6824)。 新コスモス電機株式会社の主力商品は、ガス警報器ですね。中でも家庭用のガス警報器の日本国内のシェアでは4割を超えています。 この会社の社歴は昭和の初めにさかのぼります。 1934年(昭和9年)に、主にラジオや蓄音機の音を大きくしたり小さくしたりするための機器であるボリューム(可変抵抗器)を製造するための専門メーカーとして設立された「福島電機製作所」がその前身です。この「福島電機製作所」は戦後の復興・高度成長とともに、日本国民の所得が向上したことにより家電製品が広く普及していきます。「福島電機製作所」はこの波に乗るため、色々な家電製品を製造する総合家電メーカーへ業態を変換していくことを目指していきますが、家電製品のノウハウ不足による製品トラブルが多発し、結局は倒産してしまいます。 「福島電機製作所」の労働組合員を中心とした労働者の人々は、会社の再建を目指し、1958年(昭和33年)に「大阪コスモス電機株式会社」を立ち上げることになります。しかしながらこの「大阪コスモス電機株式会社」も約2年あまりで倒産の憂き目に会いました。 この時も、労働組合が主体となり倒産から2ヵ月後には現座の「新コスモス電機株式会社」が設立されることとなりました。この「新コスモス電機株式会社」は従来の主力製品であったボリューム(可変抵抗器)からガスセンサの製造開発に業態を変更することになります。例えば、家庭用の可燃性ガス警報器は、この「新コスモス電機株式会社」が世界で初めて製造した商品ですね。裏話として、実はそのガス警報器は価格が高すぎでほとんど売れなかったとか。。。 その後、ガス警報器の製造に注力していくとともに、国内に広くガス警報器を普及させるとともにその安全性を担保するための組織として「ガス警報器工業会」を設立させたりもしています。 ガスというものは人間の生活に欠かせないものですが、安全に利用できるようにするための警報器で世界に貢献する企業なんですよ。