ビール業界の景気動向や将来性
飲み会や親睦会など、お酒の席でよく頼まれるものと言えばビールです。席に着いて「とりあえずビール」は、もはや定番。居酒屋だけでなく、コンビニやスーパーでも販売されており、こうしたものを購入して自宅で飲むという人も増えています。
そんなビールを生み出しているビール業界は、上場企業である3社と非上場企業の1社が鎬を削る世界です。企業戦略を立て、シェア1位を争いながら、業界を動かしてきました。
ここではそんなビール業界の景気動向や将来性などをまとめています。
▼ 目次
ビール業界の概要と景気の動向
ビール業界の概要
ビール業界はアサヒグループホールディングス、キリンホールディングス、サッポロホールディングス、サントリーホールディングスの4社でほとんどのシェアを独占。主にビールや清涼飲料水などを製造、販売しています。
上記4社で働く人の平均年齢は約42歳で、平均年収は900万円程です。2000年代からは若者のビール離れやビール以外の商品が人気になったことから、売上が横ばいとなっており、苦戦を強いられています。
ビール業界の歴史と市場の変化
日本でビールが造られるようになったのは明治時代ですが、実際に一般の家庭に普及するようになったのは、冷蔵庫が生み出されたことがきっかけです。冷蔵庫ができたことにより、それまで飲食店で飲まれるものだったビールが、自宅でも楽しめるようになりました。
これをきっかけにして、ビール業界は急激に成長していきます。1950年(昭和25年)頃には約40万kLだったビールの製造量は、1964年(昭和39年)に約200万kLまで増えました。この時期には多くの会社がビール業界に参入し、工場なども多く新設されています。
また基準価格も1964年(昭和39年)に撤廃され、自由な価格でビールを売れるようになりました。このことがまた、ビール業界を成長させていきます。
そのあとも徐々に製造量を伸ばしていったビールですが、特にビールが爆発的に売れたのは、1980~1990年代。このビールブームを象徴する商品が、「アサヒスーパードライ」です。2017年(平成29年)に発売開始30年を迎えた馴染み深い商品で、コンビニや居酒屋でもよく目にします。
「アサヒスーパードライ」が発売されたのは1987年(昭和62年)。この時代はビールに対する若者のニーズが変わった時代で、それまでの重くて苦いビールではなく、のどごしの良い軽めのビールが求められていました。
アサヒでは、このニーズにいち早く着目し、1986年(昭和61年)に「アサヒ生ビール」を発売。この商品によって若者のニーズの流れを掴み、翌年満を持して「アサヒスーパードライ」の販売を開始しました。結果は大成功。あまりの売上に生産が追い付かず、社員には「アサヒスーパードライ禁酒令」が出される程でした。販売から3年目には1億500万箱、ピーク時には1億9,170万箱を売り上げる程の大ヒット商品となり、これに倣って他社も同種の商品を発売します。
「アサヒスーパードライ」の登場は「ビールの流れを変えた」とも言われ、これによってビール業界のトップを独走していたキリンが首位から転落。かつて社名に倣って「夕日ビール」と揶揄されることもあったアサヒが、ビール業界のトップに立つことになりました。
「アサヒスーパードライ」の登場により空前のビールブームが訪れた1980~1990年代。しかし2000年代に入ると、売上が低迷していきます。2016年(平成28年)にはビール系飲料(ビールや発泡酒、第3のビールの合計)の出荷量が12年連続で減少し、過去最低の出荷量を記録。アサヒとサッポロはわずかにシェアを伸ばしましたが、サントリーは横ばい、キリンは1ポイントシェア率を下げました。
この背景には自宅でアルコールを飲む「宅飲み」の増加、ワインやリキュールなど、ビールではないアルコール類の台頭などに影響された、若者のビール離れがあります。楽天リサーチが2015年(平成27年)に「アルコールを提供する飲食店で1杯目に頼む飲み物」を調査した結果、30~60代の男性はいずれも「ビール」が60%を超えていましたが、20代の男性は49%に留まりました。また20代、30代の若い女性は、1杯目はソフトドリンクという人がビールに次いで多くなっています。
ビールの流れを変えた!業界トップのアサヒグループホールディングス
アサヒグループホールディングスは、1889年(明治22年)に「大阪麦酒会社」として設立。前述した「アサヒスーパードライ」の大ヒットにより、それまで圧倒的な存在であったキリンを抜いて、業界トップの企業へと成長しました。2016年(平成28年)の決算報告では、出荷量7年連続1位です。
代名詞とも言える「アサヒスーパードライ」や、健康志向のニーズに合わせた「スタイルフリー」の他、「クリアアサヒ」など、第3のビールも積極的に製造しています。
売上動向
若者のビール離れにより、代表商品である「アサヒスーパードライ」の売上が低迷。「ドライプレミアム」や「エクストラシャープ」といった商品の売上も伸び悩み、ライバル会社の追撃もあって、厳しい状況に立たされています。
今後のビジョン
アサヒグループホールディングスは2016年(平成28年)に「長期ビジョン」と「中期経営方針」を発表しました。長期ビジョンとしては、「食の感動を通じて、世界でも信頼される企業グループとなることを目指す」「すべてのステークホルダーの満足を追求し、持続的な企業価値の向上を図る」の2つを掲げており、世界を視野に入れた戦略を考えています。
また「中期経営方針」で掲げられているのは「M&Aなど成長基盤の獲得に積極投資をすること」です。アサヒグループホールディングスは、2016年(平成28年)、イタリアのペローニ、オランダのグロルシュ、イギリスのミーンタイム、ミラーブランズを買収。
ビール業界の国内シェア1位のアサヒグループホールディングスですが、海外展開は他3社に比べると出遅れています。2015年(平成27年)の売上における海外比率は13.5%。海外の市場を拡大していくことで、この比率を20%まで上げる計画を立てています。
買収した企業はいずれもヨーロッパのビール会社です。今後アサヒグループホールディングスが、ヨーロッパを中心にした海外展開をどのように行なっていくのか、注目されています。
酒類事業の課題もいくつか挙げられており、ビール業界ナンバー1として、リーダーシップの発揮や、カテゴリ別の中核ブランドの育成、収益構造改革が主です。
【施設情報】
- 施設名:アサヒグループホールディングス株式会社
- 所在地:〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋1-23-1
- TEL:03-5608-5112
- 詳細情報:
https://www.bigcompany.jp/dtl/00001087961/
トップへの巻き返しを図る!キリンホールディングス
キリンホールディングスは、1885年(明治18年)、ジャパン・ブルワリー・カンパニーを前身として設立しました。世界的にも評価が高く、日本ビールの草分け的存在である「キリンラガービール」、キレと旨みが特徴の「キリン一番搾り生ビール」など、人気のビールを次々と生み出しています。またビール以外にも「淡麗極上<生>」「キリンのどごし<生>」などの発泡酒、第3のビールなども人気です。
売上動向
キリンホールディングスの業績ハイライトによると、2012年(平成24年)からの連結売上高はほぼ横ばい。連結営業利益と連結経常利益は、2014年(平成26年)で大きく落としましたが、そのあとは徐々に持ち直してきています。しかし連結当期純利益については、2015年(平成27年)に赤字を出しています。この原因となったのが、海外展開での失敗です。
キリンは2011年(平成23年)に3000億円でブラジルのスキンカリオールを買収。2014年(平成26年)のワールドカップや、2016年(平成28年)のオリンピックによる経済成長を見込んでの投資でした。買収を機に、スキンカリオールは「ブラジルキリン」と社名を改めます。
しかし2015年(平成27年)、ブラジルキリンは1100億円の損失を計上。売上は前年より上がりましたが、この損失があったためにキリンは473億の赤字を出してしまいます。海外の売上比率も31.5%から28.4%へと減少。結局限界を感じたキリンは、ブラジルキリンの全株を、オランダのハイネケン・グループに売却しました。2016年(平成28年)には黒字に転化しましたが、今後の立て直しが要求されています。
今後のビジョン
キリンホールディングスも、アサヒグループホールディングスと同じく2016~2018年(平成28~30年)の中期経営方針を策定しています。それによると基本方針は「構造改革による、キリングループの再生」です。
基本的には収益力改善を最優先とし、低迷しているビール事業の再生にも力を入れていくとされています。ブラジルへの進出で多額の損失を出しましたが、今度はミャンマーのマンダレー・ブルワリーを買収し、国内と同時にこちらの収益基盤を強化。本格的な再建を図っていくことにしています。
ビール以外ではダイドードリンコ、コカ・コーラといった、大手企業と提携し、ビール以外の業界でも立て直しを図る考えです。
【施設情報】
- 施設名:キリンホールディングス株式会社
- 所在地:〒164-0001 東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
- TEL:03-6837-7000
- 詳細情報:
https://www.bigcompany.jp/dtl/00006334704/
選りすぐりのビールが揃う!サッポロホールディングス
サッポロホールディングスは、1876年(明治9年)、北海道に作られた開拓使麦酒醸造所が始まりです。以来栽培にこだわった大麦やホップを使い、本格的なビールを造り続けてきました。看板商品である「サッポロ生ビール黒ラベル」、選りすぐりの原料から造られる「エビスビール」など質の高いビールが揃っています。
売上動向
サッポロビールが発表している2016年(平成28年)の販売数量は、630,757kL。前年と比べて99.5%に減少しました。しかし、「サッポロ生ビール黒ラベル」や「エビスビール」といったブランド単体での実績は、前年よりも上昇しています。
第3のビールは特に伸びが良く、4.2%の上昇。サッポロのブランドである「麦とホップ」だけで見れば、前年より5.2%も増加しています。
サッポロは1980年代から北米での海外展開に着手。2006年(平成18年)にはカナダのスリーマンを306億円で買収し、2011年(平成23年)にはベトナムに工場を作りました。シンガポールにもビアホールを作るなど、他社が行なっている大規模買収とは違う形で、海外展開を行なっています。
今後のビジョン
サッポロホールディングスが今後のビジョンとして掲げているのは「ビールの復権」と「オンリーワン商品の開発」です。若者のビール離れが叫ばれている中、「サッポロ生ビール黒ラベル」や「エビスビール」など、好調だったブランドの売上を伸ばす戦略を打ち出しています。
また独自の強みを生かしたオンリーワン商品を目指し、地域限定の商品、業務用の商品などにも力を入れていく考えです。
【施設情報】
- 施設名:サッポロホールディングス株式会社
- 所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-20-1
- TEL:03-6837-7000
- 詳細情報:
https://www.bigcompany.jp/dtl/00171355839/
海外シェアを拡大!サントリーホールディングス
サントリーホールディングスは、1899年(明治32年)に大阪の「鳥井商店」がぶどう酒の製造・販売を開始したことから始まります。以降、日本で初となる発泡酒「ホップス」や、プレミアムビールの先駆けである「ザ・プレミアム・モルツ」など、ビール業界を変える新しいビールを造ってきました。代表的な商品には、上記の「ザ・プレミアム・モルツ」の他、麦の旨みを感じられる「金麦」などがあります。
またビール業界大手4社の中では唯一東証一部に上場していません。持ち株会社の「サントリー食品インターナショナル」のみが上場しています。
売上動向
サントリーホールディングスの財務ハイライトによると、売上高、営業利益、経常利益ともに2012年(平成24年)から順調に成長しています。しかし2016年(平成28年)はビール事業で減収。「ザ・プレミアム・モルツ」を核とした立て直しが求められています。
一方でサントリーは、2010年(平成22年)からビール業界で積極的に行なわれている、海外のビール業界進出によって成功した代表企業です。
サントリーは2014年(平成26年)に、アメリカのビーム社を約1兆6,500億円で買収。そのあと、ビーム社の社名を「ビームサントリー」と改め、海外での事業を展開しました。結果として2015年(平成27年)の決算では、全売上の38.4%が海外での売上という業績を残しています。売上のほぼ半分という異例の買収額が、報われた結果となりました。
今後のビジョン
サントリーホールディングスでは「やってみなはれ精神」を理念として掲げています。海外進出を果たしたサントリーホールディングスが目指すことは、国や文化を超えたグローバルな人材の育成と、世界中の人々に高い質の商品を提供し、グローバル企業としての責任を果たすことです。
当面はビームサントリーのPMIに力を入れていくとしており、海外市場のさらなる拡大に期待が集まっています。
酒税法の改正によるビール業界への影響
ビールに付きものなのが酒税です。そのためビール業界は酒税法の改正によって、大きな影響を受けてきました。特に1994年(平成6年)の最低製造量改正と発泡酒の登場、2003年(平成15年)の改正に伴う「第3のビール」の登場、2026年の酒税一本化の3点が、ビール業界に影響を与えていると考えられます。
【1994年】最低製造量改正と発泡酒の登場
1994年(平成6年)は酒税法の改正により、ビールが大きく変わりました。
まず、酒類製造免許の取得に必要な最低製造量が大幅に引き下げられました。それまで酒類製造免許を取得するには、年間2,000kL以上の製造量が必要でしたが、1994年(平成6年)の改正で30分の1以下の60kLへ変更。これによってビール業界に参入する醸造所が増え、ビール業界は空前の地ビールブームへと突入します。
ブームが去ったあとは停滞していましたが、この改正を機にビール業界に参入した企業が徐々に勢いを盛り返してきました。小さな醸造所が造ったこだわりの「クラフトビール」として人気を集めており、多様なニーズに対応するひとつのジャンルと化しています。
また1994年(平成6年)には麦芽の使用比率を下げた発泡酒が登場しました。発泡酒はビールに比べて税率が低く、ビールよりも安い価格で購入できることから、ビールを凌ぐ人気となったのです。中でも1998年(平成10年)に発売されたキリンの「麒麟 淡麗<生>」は、発泡酒の売上シェアを押し上げる大ヒット商品となりました。この頃から発泡酒は出荷量を伸ばしていきます。
【2003年】「第3のビール」の登場
2003年(平成15年)にも酒税法が改正され、発泡酒の税率が引き上げられました。これによってそれまでビールと同じテイストを安く楽しめていた発泡酒も価格が上昇。そこでビール会社は、ビールでも発泡酒でもない「第3のビール」を造り始めました。
第3のビールとは麦芽を一切使わずに造るビールです。麦芽を使わないことで「雑酒」と見なされるため、酒税を安く抑えられます。この草分け的存在となったのが、サッポロの「ドラフトワン」です。ドラフトワンは米、エンドウ豆、とうもろこしなどを原料に造られたビールで、2003年(平成15年)に一部地域で発売、のちに全国で販売。前述したように酒税法上雑酒とされるため、ビールや発泡酒と比較して破格の低価格が話題となりました。
これを機に、他のビール会社も次々と第3のビールを発売し、新しいジャンルを築きます。しかし第3のビールは定義が曖昧で、ビール業界が翻弄されることもありました。代表的な例がサッポロの「極ZERO騒動」です。
サッポロの「極ZERO」は、もともと第3のビールとして売り出していましたが、業界初の製法のため国税庁から「待った」がかかり、自主的に発泡酒へ区分を変更。差額分の税金約115億円も追加で納めました。サッポロ側は第3のビールとして認識していましたが、よく分からないまま売り続けるよりは、区分を変えた方が良いと判断したことが理由です。
酒税法の改正は、第3のビールという新しいジャンルを生み出しただけでなく、ビール業界と酒税法の新しい戦いを作ったとも言えます。
【2026年】酒税の一本化
さらに酒税法は2026年に改正の予定となっています。その内容は、区分によってバラバラだった酒税を一本化するというものです。
2017年(平成29年)5月の段階で、アルコール飲料はビール、発泡酒、第3のビールで、酒税が違っています。ビールは77円、発泡酒は46.98円、第3のビールは28円。政府は2020年からこれらの税率を段階的に変更していき、最終的に2026年には350ml缶で55円程に統一する考えです。第3のビールは廃止される予定となっています。
また日本酒やワインなど、ビール以外の酒税も35円程度に統一される予定。これによってビールを追い込み気味だったワインは増税となります。ビール業界としてはビールの値下げができる、追い風の状況になってきました。
ただビールは値下げになるとしても、低価格で支持されてきた発泡酒や第3のビールが値上がりしたり、なくなったりした場合、そこで生じた不足分をビールのみで補えるのかという不安もあります。酒税の一本化については、各ビール会社とも手探りの状態です。(2017年05月時点の情報です)
ビール業界の課題と将来性
2000年代から低迷するビール業界ですが、その背景には様々な課題があります。ここからはビール業界が抱えている課題と、将来性についてまとめました。
「宅飲み」ではRTDが飲まれることが多い
宅飲みの増加とRTD市場の増加は、ビール業界をさらに縮小させています。
サントリーが2017年(平成29年)に行なったRTD(チューハイやカクテルなど、栓を開けてすぐ飲める低アルコール飲料)に関する調査では「1年前と比較して、自宅で飲む機会が増えた」と答えた人が24.4%、対して「減った」と答えた人は、15.5%となりました。また自宅で飲むことが最も増えたお酒として、16.5%の人がRTDを挙げています。
同調査では「最近1ヵ月に自宅で飲んだお酒」として、ビールがトップに挙がっていますが、2位にはRTDがランクイン。RTD市場も年々規模を拡大しており、今後も増えていくと予想されます。
ワインやリキュールなどの台頭
ワインやリキュールが台頭してきたことも、若者のビール離れが進む原因のひとつです。
キリンの調査によると、ワインの消費数量は2014年(平成26年)から3年連続で上昇。2012年(平成24年)頃から低価格輸入ワインの市場が拡大しており、20世紀末以来のワインブームが起きていると言われています。
このようなワインブームの背景にあるのは、日本産ワインの質の上昇です。これまで日本で飲まれているワインは、南米やオーストラリアなど、リーズナブルな価格で手に入る輸入物のワインがメインでした。しかし日本のワイナリーでもぶどうの栽培からこだわったり、情報通信技術を利用したりといった動きが見られ、世界で勝負できるワインを造れるようになっています。
実際山梨県で造られている甲州ワインは2010年(平成22年)以降、様々な世界的ワインコンクールで賞を獲得。世界でも知られるワインとなってきました。
また国税庁でも日本のワインをブランド化するために、基準を設定しています。ワイン用のぶどうを作るための農業支援などもあり、ワイン用ぶどうの生産面積が一気に増えました。
このようなワイン業界の動きからも、ワインをメインとした果実酒の人気が急増。農林水産省の調査によると、1990年代の終わり頃からチューハイなどのリキュールやワインなどの果実酒が出荷量を伸ばしています。逆にビールは減少の一途をたどっており、若者のビール離れに拍車をかけた状態です。
ビール業界の将来性は?
前述したように、ビール業界は他飲料の人気上昇により、低迷しているのが現状です。しかし酒税の一本化によるビールの値下げや、各企業の大型買収によって、ビール業界は新しい市場に進む動きが活発になっています。低迷しているとは言え、2017年(平成29年)の四半期決算では、前期分を上回る結果を出した企業が多く、今後の戦略によっては回復も可能です。
こういった市場での成功や、若者のニーズを掴んだ新しい商品の開発ができれば、ビール業界もさらなる発展が期待できます。
まとめ
若者のビール離れ、日本市場での限界など、ビール業界の動向は先の見えない厳しい状況となっています。勢いを増しているRTDやワインなどへの対抗策はもちろん、影響を受けやすい酒税の動きを見ながらの戦略や商品開発も重要です。
ただこれまでのビール業界ではこうした動きをいち早く察知し、社会環境やニーズに合わせていくことで、ヒット商品を次々と造り上げてきました。若者のニーズを掴んだ「アサヒスーパードライ」や、発泡酒の地位を確立した「麒麟 淡麗<生>」などがその例です。
先の見えない市場を予測しながら、各企業とも次の一手を考えています。業界全体の動きとしても、新しいニーズの発見や、市場の開拓などにより、影を落としていたビール業界にも光が見えてきました。今後大手4社がどのような戦略を立てて、低迷しがちなビール業界を盛り立てていくのか、注目です。
※この記事は、2018年6月時点の情報に基づいて作成されています。
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